創業者メッセージ#1「私がお金とかかわったきっかけ」
はじめに
はじめまして、株式会社お金のデザイン、取締役副会長の廣瀬です。
2000年に入り、気候変動・パンデミック・政治的緊張・戦争・テロなどが世界各地で発生し、社会的な不安が高まってきています。これからの私たちはどうすればよいのだろうかと、頭を悩ますことが増えてきたように思います。また当たり前だと思っていたことが、実はそうではないことを分かった時の不安や、過去自分がとった説明のつかない行動についての後悔、それがその後の生活/人生にどう影響したのか、更には私にとって、お金のデザインを起業したこととどう関係してきたのだろうか、といったことを改めて考えるようになりました。
こういった振り返りを皆様と共有することによって、これからの生活、更には資産形成に何かお役に立てていただけるのではないかと思い、このブログを書くことを思い立った次第です。
まず初めに、自分で資産運用を考えるその前のステップとなる、自分で自分の生活を守らないと誰も助けてくれないのだということを実感させられた、私が子供時代に経験した出来事についてお話ししたいと思います。
社会の厳しさを教えられた
第一次・第二次オイルショック
それは第四次中東戦争、イラン革命/イラン・イラク戦争の勃発により原油の輸入に懸念が生じたことによるものでした。特に第一次オイルショックの時は、1973年の晩秋、日本全国のスーパー店頭からトイレット・ペーパーや洗剤が消え、「石油供給が途絶えれば、日本は物不足になるのでは?」という不安感から買いだめ・買い占めが広がってしまい、一方で売惜しみや便乗値上げなども発生し、影響が拡大してしまいました。
当時中学生だった私は、その一端を担うかのように、恥ずかしながら、親から頼まれ、自転車で50セット(6ロール/セット)位、トイレット・ペーパーを買いあさった苦い記憶があります。その後10年間ぐらいはトイレット・ペーパーを買わないで済みましたが。この時はじめて、日本は生活必需品が自給できないということをはじめて実感し、今後の不安を、極東にある日本を下の世界地図を見ながら、漠然と感じました。
最近の社会の出来事で思うこと
2000年代に入り、災害・社会経済の不安が今まで以上に増えてきたように思います。世界においては温暖化によると考えられる気候変動・大型台風の発生、SARS/コロナなどのパンデミックの発生、ウクライナや中東における紛争やそこから発生する食料品/エネルギーの供給懸念など、不安が高まってきているように感じます。日本もその影響から免れず、第一次産品の大半を海外に依存していることによる物価への影響、天候不順による災害・交通障害、南海トラフ地震などの懸念が拡大しつつあります。
自分の生活を守るために自分でできることは何かを考える必要が出てきています。かつて『日本沈没※』で描かれたように、今住んでいるところを離れないといけなくなるかもしれません。また生活を守るために資産をどのように準備すればよいのか、更に資産をどう使うべきなのかを同時に考えないと、自分・家族の生活を守れないという不安を抱えることになってしまいます。
国が国民を守ってくれることを期待したいところですが、必要な時に必要な支援をしてくれるのかとなると、不安を禁じえません。
※1973年に刊行された小松左京によるSF小説。映画化・ドラマ化されて社会現象ともなった。
なぜ資産形成を自分でする必要があるのでしょうか
一般的には、資産形成は老後の生活のためのものであり、将来のインフレのことを考慮して、老後の時の資産価値を保全するためにも有価証券投資をしましょうといった、時間的な資産の購買力の維持を念頭に言われているようです。これは、あくまでも将来において健全な経済活動が営まれていることを前提とした議論です。
ところが、経済の好況不況とは別の、最近の天変地異・紛争となると、場所の移動をも前提にした資産形成が必要となるということも考慮に入れないといけなくなります。つまりそれは、空間的な資産価値の維持も念頭におかねばならないということです。それがお金のデザインのビジョンであるグローバル投資なのです。前掲した世界地図における東隅にある日本のおかれた立場と真正面から向き合わないといけないと考えています。
そのことについて次回以降お話ししたいと考えています。次回もよろしくお願いします。
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