日経平均株価の急落から見る分散投資の重要性について
日経平均株価の急落
8月2日(金)の東京株式市場では、日経平均株価が急落し、2,216円(5.8%)安の3万5,909円の終値をつけ、また、本日(8月5日)も、その動きが継続し、さらに4,451円(12.4%)安の3万1458円と更に大きく下落して終了しています。この急落の主な要因としては、①円高の進行と②アメリカ経済の懸念があげられます。
要因①円高の進行
日本銀行は7月31日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利を0.25%程度に引き上げる追加利上げを決めました。一方、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は7月31日の会見で「利下げは早ければ9月の会合で決定される可能性がある」と発言しました。
これにより日米金利差の縮小を見込んだ、ドル売り円買いの流れが進み、8月2日には1ドル146円台をつけ、さらに、本日(8月5日)午後には一時142円台をつけています。円高は日本の輸出企業にとっては不利になるとされているため、株価の下落を助長します。
要因②アメリカ経済の懸念
7月26日のブログでご案内の通り、本年は7月中旬まで、4月を除き、比較的順調に推移してきたアメリカの株式市場でしたが、これまで市場をけん引してきた半導体関連銘柄を中心としたハイテク企業の決算が期待に届かなかったことなどから7月中旬以降、下落傾向が続いています。
また、これは日経平均株価が急落したあとの報道ですが、8月2日に発表されたアメリカの雇用統計では、失業率が4.3%に上昇し、非農業部門雇用者数が11.4万人増と市場予想の17.5万人程度を大きく下回る結果となりました。こうしたアメリカ経済の悪化懸念は世界経済全体にも波及するため、日本株も影響を受けやすい状況となります。
分散投資の重要性
前回のブログでは投資タイミングの分散の重要性についてお話しました。
市場が荒れている環境の中では時間を分散して投資する「ドルコスト平均法」は有効な手段となります。
そしてもう一つ重要な分散として、投資する国や地域、資産(アセットクラス)の分散があります。
投資をはじめてみようと思う方のなかには、よく知っている企業の株式や、日経平均株価、S&P500などのインデックスに連動した投資信託を買ってみよう、とお考えの方もいらっしゃると思います。
預金だけをしてお金を眠らせておくのに比べれば、投資に回してお金に働いてもらうのは賢い選択と言えると思いますが、投資する資産の対象が偏っているとリスクを受けやすく、注意が必要です。
例えば、ある国、ある企業の株式だけに、保有資産のほとんどを投資していた場合、もしその国や企業の株が何らかの理由で急落したときにはその影響をそのまま受けてしまうことになります。
投資の大原則と言われる格言の一つに、すべての卵を一つのカゴに盛るな(Don’t put all your eggs in one basket)というものがあります。投資する対象は一つだけでなく、さまざまなものに分散させて大きなリスクを防ごう、というものです。
THEOはどのくらい幅広い分散投資をしている?
THEOは、約30種類のETF(上場投資信託)への投資により、最終的に20,000銘柄以上への投資を実現しています。徹底的な分散投資を行うことでリスクの低減を図っています。
国・地域の分散と資産(アセットクラス)の分散
上のETF銘柄一覧の株式(グロース・ポートフォリオ)の銘柄を見ると、日本、アメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、南米など世界中の国や地域が投資対象になっていることがお分かりになるかと思います。
また、インカム・ポートフォリオ、インフレヘッジ・ポートフォリオを見ると、債券や、実物資産(金・銀、エネルギーなど)といった、株式とは違う値動きをするとされている資産に投資をしていることが分かります。
このように国や地域、資産を分散させることで、株式市場の相場が不安定になった時や、為替が大きく動いた時、インフレが起きた時など、様々な有事に対し、できる限りリスクを抑えられるよう分散を行っています。
これだけのETFの選別と売買をもしご自身で行うとしたら、とても手間がかかります。THEOは、テクノロジーの力で世界中のあらゆる資産に分散投資することで、リスクを軽減する運用を目指しています。さらに、投資をしていくうえで重要な、ポートフォリオの割合調整等のメンテナンスもすべてTHEOにおまかせいただくことができます。
THEOの運用について詳しくは下記をご覧ください。
日本株をお持ちの方におすすめ「リスク調整機能」
リスク調整機能は、お持ちの日本株式の情報をご入力いただくと、保有株式の特性を考慮し、THEOと保有株式と合わせたときに、リスクが最適になるように、THEOの資産配分を調整する機能です。
日本の個別企業の株式への投資では、企業の成長によってより大きなリターンを得ることが出来る可能性がある一方で、価格変動の振れ幅(リスク)が高くなる傾向があります。
「リスク調整機能」を使えば、保有株式に足りない要素をTHEOで補い、資産全体のリスク低減を目指すことが出来ます。
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