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相場が上がったときに売ってしまう「やれやれ売り」とは? #これからのお金と資産運用の話
本記事は2019年10月5日に投稿された記事の再掲です
2019年6月、金融庁が発表した報告書に「老後資金は平均2,000万円不足する」という記載があり、新聞やニュースなどで話題になりました。これにより、将来に向けて資産形成しようという動きは高まり、資産運用をはじめた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
THEOはおまかせ資産運用サービスであり、ポートフォリオの組成からご入金後のETFの売買、その後のメンテナンスまですべて運用のプロとアルゴリズムが行うので、あまり心配しなくて良いですが、例えば自分で株式投資などをはじめたばかりという方は、初心者が陥りがちな失敗について知っておいても良いかもしれません。
代表的なものに、
・続けられない
相場の上下に焦って途中で解約してしまう
・リスク管理ができない
一つの地域や金融資産の暴落時に大きな影響を受ける
・損切りができない
損失が出続けているのに放置してしまう
・相場の高い時に一括で投資してしまう
高いときに一気に投資して、その後大きく損してしまう
など、さまざまなケースが知られています。今回は、投資をはじめたばかりの方がよく陥りがちな失敗その1として、「やれやれ売り」についてご説明したいと思います。
「やれやれ売り」とは?
別名「やれやれの売り」とも言われ、投資の世界ではよく知られた言葉です。簡単に言うと「相場が戻ったときに、早く利益確定してしまうこと」です。
相場は毎日変動し、波のように上下しています。上がれば下がり、下がれば上がってくるのが相場です。例えば2018年12月のように世界情勢によって大きな下落が起きた前後の相場参照指数の推移を見てみましょう。
2018年1月末に最高水準を記録したのち、2018年12月25日時点においては一時10%の下落を記録しましたが、その後約2ヶ月後(2019年2月19日時点)には下落以前の相場に戻り、その後も好調に推移し、現時点(2019年9月17日時点)においては下落以前の相場より5%程上昇しております。
つまり、このような状況下において、市場の上げ下げに疲れ、「やれやれ売り」をしてしまっていたら、この差5%の利益は得られず自ら放棄してしまった利益となってしまいます。
2008年度末にリーマンショックを受けて市場が大幅に下落した後、ダウ・ジョーンズ が算出している米国の代表的な経済指数であるS&P 500 において多少の上げ下げはありますが、長期的に見ると上昇基調を示しており、今後も良いパフォーマンスが期待されます。
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このときに株式に投資していたらどうでしょうか?
おそらく数年単位で長期運用をしている方以外は、一度運用損益がマイナスになってしまったことでしょう。
「やれやれ売り」というのは、このような動きをして自分の資産の利益がマイナスからプラスになったときに「やれやれ」とすぐに売って、利益を確定してしまうことです。
また相場が落ちてしまうのではないかという怖さから、投資をやめてしまうのです。このような市場のふるい落としに惑わされなかった方にのみ長期投資の恩恵は待っているのです。
人間には合理的な判断をするのは難しい
上記のように、2018年12月末の事象を例にすると「やれやれ売り」をしていなかったら、得られるはずであった利益がでていることがわかります。
投資家心理を考えると、長い間含み損が出ていたので、その含み損がなくなった時点で売却してしまうというのは理解し難いものではありません。しかしながら、長期投資というのは、市場の上げ下げに一喜一憂せず、着々と地道に資産形成をするのが目的です。下記の図を参照すれば、「複利」の力を利用する上で、投資期間が長ければ長いほど、その期間に出たリターンが元本に加わり、その効用を十分に利用できるものだということがわかるはずです。
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長期での資産運用を考えているのであれば、市場の一時的な上げ下げに一喜一憂するのではなく、市場のなりゆきを俯瞰して見ることが大事です。
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