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日本円だけで資産を持つリスク

お客さまの中には、THEOのようなロボアドバイザーによる資産運用サービスに限らず、日本株もしくはアメリカ株などに投資をしている方もいらっしゃると思います。

投資の対象は様々ありますが、「将来の資産を守る」という観点で考えると、資産運用を行う際には「通貨」に注意しましょう、というのが今回のテーマです。

多くの方は、日本で生活して、日本で働いて、日本円でお給料をもらい、日本円で預金を保有していて、他の通貨では資産を持っていないかもしれません。その場合、通貨のリスクという面では「日本円のリスク100%の状況」ということになります。

「日本円のリスク」といっても、ピンとこない方もいらっしゃるでしょう。
それでは、世界の例を見てみましょう。


ハイパーインフレを経験した国

過去にメキシコは、通貨暴落、いわゆる「ハイパーインフレ」を経験しました。
ハイパーインフレとはどのような状態でしょうか?メキシコで起きたハイパーインフレを、グラフで見てみましょう。

<メキシコの金利と為替>

(出所)メキシコ中央銀行、各種データよりお金のデザイン作成 ※インフレ率は2022年7月まで

メキシコの政策金利は2012年から2017年の間に4%台から7%台に上昇しています。
一方で為替は、1ドル=12ペソ台から1ドル=20ペソ台に下落しました。ドル換算で約40%も価値が下がってしまったということです。

この当時、もしあなたがメキシコに住んでいて、すべての資産がメキシコペソだったらどうでしょうか?とても心配になりますよね。

日本は、当時のメキシコよりずっと経済的に安定しているから大丈夫、と思われる方も多いかもしれません。
しかし今後、日本でも何が起こるかわかりません。

過去には日本でもオイルショックに端を発した大きなインフレを経験しました。日本も将来、ハイパーインフレになったり、1960年代のように超円安で1ドル=360円になって、円の価値が下がってしまう可能性もゼロではないのです。

分散投資の重要性

そのような事態に備えて、私たちには何ができるでしょうか。
まずは「資産を分散して持っておくこと」が非常に重要です。それが、THEOのおまかせ運用でも行われている”分散投資”です。

分散するべきことはいくつかありますが、まずは「通貨の分散」です。
円、ドル、ユーロなど、さまざまな通貨で資産を持つのです。これについては、実際に様々な通貨を持つ(購入する)ということだけではなく、グローバル分散投資をして世界中の資産に投資をすることで、間接的に通貨を分散させることができます。

そして通貨だけではなく、「資産クラス」も分散すると良いでしょう。
株、債券、不動産、コモディティ(原油、金銀などの実物資産)と、いろいろなものを保有するとよりポートフォリオは安定します。

もし、日本に住み、日本で仕事をして、今後ずっと日本で生活していくとしても、食料やエネルギーなどの燃料など、私たちはあらゆるものを通じて世界の様々な国と関わっています。日本円の価値が相対的に下がってしまえば、これまで通りの生活を続けることは難しくなってくる可能性があります。

お金は「出稼ぎ」つまりグローバル分散投資をするのがおすすめです。
現在の日本の経済成長率に比べて、世界の経済成長率は高くなっています。IMFが発表した世界のGDP見通し(2022年7月時点)によると、2022年は日本は1.7%、世界は3.2%の経済成長率と予測されています。つまり、世界に出稼ぎした方が資産は増えると言えるでしょう。
自分とお金の共稼ぎ、それが将来への備えになるのです。

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