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先週末からの市場の変動とTHEOの分散投資の重要性について

先週末から複数の米国の銀行が破綻し、また、今週に入り欧州においてはスイス大手金融グループであるクレディ・スイス・グループの経営不安が強まるなどから、市場の変動が大きくなっています。


米国の状況について

米カリフォルニア州の銀行規制当局は10日、米金融持ち株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行を閉鎖しました。また、12日には、暗号資産企業を多く顧客として抱えるシグニチャー銀行もニューヨーク州金融サービス局により事業停止とされました。

これらを受けて米金融規制当局は12日、全預金者の資金を保証するため、財務省による資金で米連邦準備制度理事会(FRB)が提供する新たな融資プログラムを設定するなど、事態の収拾のために迅速な行動をとりました。

欧州の状況について

スイスの金融大手クレディ・スイス・グループは14日に過去の財務報告の内部管理に「重大な弱点」があったと発表し、22年度の財務諸表の監査を担当したプライスウォーターハウスクーパース(PwC)が、内部管理の有効性について反対意見を表明しました。

そうした中、クレディ・スイス・グループの最大の株主であるサウジ・ナショナル・バンクの会長が15日、追加投資について否定したことなどから、同社株価が大きく下落しています。

これらを受けて、スイス金融市場監督局と中央銀行であるスイス国立銀行は共同声明を発表し、「システム上重要とされる銀行に課される資本と流動性の要件を満たしている」と強調する一方、必要に応じて同社に流動性を供給すると表明しました。その後、クレディ・スイス・グループは、スイス国立銀行から最大500億スイス・フラン(約7兆1500億円)を借り入れる計画を発表しています。

市場混乱時の資産運用について

このような不透明感の強い環境において、投資家はどう行動すべきでしょうか。投資の原則は二つあると考えられます。

1.  投資機能/投資資産の分散

THEOのポートフォリオは、長期的に高いリターン獲得を目指す株式を中心とした「グロース・ポートフォリオ」、リスクを抑え安定的かつ着実なリターンの獲得を目指す債券を中心とした「インカム・ポートフォリオ」、物価変動から資産価値を守ることを目指す「インフレヘッジ・ポートフォリオ」という3つの機能ポートフォリオを組み合わせ、投資資産を広く分散させています。

2.  投資タイミングの分散(積立)

投資タイミングの分散(=積立投資)も重要です。
現在、THEOのユーザーの8割近い方々が積立を行っていますが、積立投資は、長期で資産運用を行う際に私たちの強い味方になってくれます。

資産価格というのは、長い時間をかけて、上がったり下がったりを繰り返しながら成長していきます。

もし一定の金額を毎月積み立てていくのであれば、ある時には価格が下がったタイミングで買うことが出来るかもしれません。一方で、ある時には価格が上がってしまったタイミングで買うかもしれません。

下がったタイミングで買えるのであれば、安く、たくさん買えます。一方で、上がってしまったタイミングであれば、高く買うので、少なく買うことになります。

こうして、価格の上がっているときも下がっているときも同じ金額で、決まったサイクルで買い続けることで、購入時の金額を平準化することができ、投資のタイミングによるリスクを分散させることができるのです。

長い時間を掛けて成長していくのであれば、「積み立て」を使って「安いときはたくさん」「高いときは少なく」買い続けることで着実に資産を形成していくことができるのです。

※積立イメージ

このように市場の不透明感が大きい時ほど、「投資機能/投資資産の分散」と「投資タイミングの分散(積立)」二つの分散を維持しながら、長期的な資産形成を行っていきましょう。
 

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