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【2024年12月】おまかせ資産運用THEO[テオ]マンスリーレポート

THEOは、定期的に機能ポートフォリオに組入れているETFやその配分を見直す「リアロケーション」を行います。また、お客さまのポートフォリオと目標値との乖離を修正する「リバランス」も行っています。これらはTHEOの自動運用の主な機能です。
毎月お届けする本レポートでは、その月の市況および運用状況、ならびに月初に行ったリアロケーションについてお届けします。
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最高投資責任者による12月の振り返り

お金のデザイン 取締役CIO(最高投資責任者)
スチュワートボックス マット
イギリス出身、ケンブリッジ大学数学修士。1999年、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現ブラックロック・ジャパン)に入社。2009年マネージング・ディレクター。科学的アクティブ株式運用部門にて、日本株式の銘柄選択モデルの開発・運用及び株式定量運用(クォンツ)全般を統括。2018年3月お金のデザインに入社し、2019年3月に執行役員 投資プラットフォーム責任者、2019年12月に同取締役に就任。2022年7月より現職。

12月の金融市場は主にマクロ経済見通しの変化によって動かされました。米国では、個人消費の伸びと堅調な労働市場により、引き続き安定的な経済成長が続きました。しかし、インフレは依然として根強く、米国の消費者物価指数は11月に2.7%と若干上昇しました。
FRB(米連邦準備制度理事会)は12月に0.25%利下げしましたが、今回の見通しには2025年の利下げ幅が0.5%しか含まれておらず、前回の見通しの1%より小幅になりました。米国のインフレの持続と利下げの少なさ、欧州と中国の弱い経済指標の組み合わせにより、12月には多くの市場が下落しました。

米国と欧州のほとんどの株式市場は12月に下落しましたが、2024年の全体的なパフォーマンスは好調を維持しました。米国では大型成長株がアウトパフォームし、日本株式市場も円安に支えられて比較的好調でした。
債券市場では、インフレ懸念とFRBの新たな見通しにより、長期利回りはほぼ上昇し、債券価格は下落しました。為替市場では、米ドルが円を含むほとんどの欧州およびアジア通貨に対して上昇しました。 
コモディティーでは、金が若干下落しましたが、米国の旺盛な需要と供給の逼迫により、石油とガスの価格は上昇しました。

12月の下落にもかかわらず、2024年はほとんどの金融市場にとってプラスの年となりました。マクロ経済の見通しが不透明な中、投資家心理は引き続き不安定な状況が続くとみられます。この環境では、市場のタイミングを計ろうとするのではなく、投資を継続し、可能であれば定期的に追加投資を行うことが重要です。

各機能ポートフォリオの月間運用状況

1.グロース・ポートフォリオ

3つの機能ポートフォリオのうち、長期的に高い成長を目指す、株式を中心として組み入れているグロース・ポートフォリオは米ドルベースで -3.13%、円ベースでは +1.70%となりました。

12月の世界株式市場は、まちまちな内容となりましたが、全体としては下落しました。
米国株式市場は、2025年の利下げペースが鈍化するとの観測から米長期金利が上昇したことなどを受けて下落しました。欧州では、月初はECB(欧州中央銀行)による利下げ観測の高まりから株価が上昇しましたが、中旬以降は米長期金利の上昇に伴って欧州域内の金利も上昇して軟調な展開となり、前月末対比ではマイナスとなりました。日本の株式市場は、日米の金利政策への警戒感などから上値の重い展開となる場面もありましたが、下旬に円安の進行などを受けて上昇しました。中国株式市場は、米中対立の悪化懸念が高まりましたが、政府による景気刺激策への期待などから上昇しました。

為替市場では、日銀による利上げ観測の後退や、FOMC(米連邦公開市場委員会)において2025年の利下げペースが大幅に鈍化する見通しとなったことなどから円安ドル高となりました。
この為替の効果がポートフォリオの円ベースパフォーマンスにプラス寄与となりました。

米ドルベースで見た地域別の寄与度では、米国株式が -2.00%、欧州株式が -0.31%、日本株式が -0.11%となりました。

米国株式の中では、大型成長株式が若干プラス寄与となりましたが、大型バリュー株式が大きなマイナス寄与となっています。新興国株式も全体的にマイナス寄与となりました。(寄与度は米ドルベース)

1月に入ってからリアロケーションを行い、米国の大型成長株式の一部銘柄入れ替えと比率調整を行いました。

「THEOグリーン」のグロース・ポートフォリオ

グロース・ポートフォリオのグリーン(ESG関連銘柄)は米ドルベースで -3.67%、円ベースでは +1.14%となりました。

12月の世界株式市場は、11月に引き続き、国や業種などによってまちまちな動きとなりました。米国では利下げペースが鈍化するとの見通しが広がったことや、トランプ新政権の政策に関する不透明感などから全体としては売りが優勢となりましたが、大型ハイテク関連株は比較的堅調に推移しました。欧州市場も全体として景気の先行き不透明感が広がる中、各国まちまちな内容となりました。日本は、利上げが見送られたことや円安が進んだことなどを受けて上昇しました。

為替市場では、日銀による利上げ観測の後退や、FOMC(米連邦公開市場委員会)において2025年の利下げペースが大幅に鈍化する見通しとなったことなどから円安ドル高となりました。
この為替の効果がポートフォリオの円ベースパフォーマンスにプラス寄与となりました。

このような市場環境の中、ポートフォリオで組み入れているESGに着目したETFのパフォーマンスに対する寄与度では、米国大型バリュー株式が比較的大きなマイナス寄与となりました。(寄与度は米ドルベース)

1月に入ってからのリアロケーションによるポートフォリオの変更はありません。

2.インカム・ポートフォリオ

安定した資産成長を目指すため債券を中心に組み入れているインカム・ポートフォリオは米ドルベースで -1.25%、円ベースでは +3.67%となりました。

12月の米国債券市場は、FOMC(米連邦公開市場委員会)にて利下げが実施されましたが、2025年の利下げペースが後退する見通しとなったことなどを受け、米長期金利は上昇(債券価格は下落)しました。欧州においては、ECB(欧州中央銀行)が3会合連続となる利下げを実施したものの、利下げに対する慎重な姿勢を継続したことから、今後の利下げペースの加速観測が後退したことなどを背景に、域内の金利は上昇しました。日本においては、金融政策決定会合で政策金利を据え置いたものの、米金利が上昇したことや、日銀による根強い利上げ観測などから、金利は上昇しました。

為替市場では、日銀による利上げ観測の後退や、FOMCにおいて2025年の利下げペースが大幅に鈍化する見通しとなったことなどから円安ドル高となりました。
この為替の効果がポートフォリオの円ベースパフォーマンスにプラス寄与となりました。

このような市場環境のなか、ポートフォリオで保有するETFのパフォーマンスへの寄与度は、米ドル建て投資適格社債、米ドル建てモーゲージ証券、米国超長期国債などがマイナスとなりました。(寄与度は米ドルベース)

1月に入ってからリアロケーションを行い、米国短期国債と米ドル建て短期投資適格社債の比率を下げて米国超長期国債の比率を上げるなどの比率調整を行いました。

3.インフレヘッジ・ポートフォリオ

物価変動による影響から資産を守る目的のインフレヘッジ・ポートフォリオは米ドルベースで -4.66%、円ベースでは +0.09%となりました。

12月の不動産関連株式は、米欧の長期金利が上昇したことなどを受けて下落しました。原油価格がシリアなど中東情勢の緊迫化などを背景に神経質な展開となるなか、エネルギー関連株式は、11月に米国大統領選挙の結果を受けて大幅上昇した米国のエネルギー関連株を中心に下落しました。貴金属価格は比較的小幅な推移となりましたが、金利が上昇したことや米ドルが主要通貨に対して買われたことなどを受けて月次でマイナスとなりました。

為替市場では、日銀による利上げ観測の後退や、FOMC(米連邦公開市場委員会)において2025年の利下げペースが大幅に鈍化する見通しとなったことなどから円安ドル高となりました。
この為替の効果がポートフォリオの円ベースパフォーマンスにプラス寄与となりました。

このような環境下で、ポートフォリオのパフォーマンスに対するETFの寄与度では、米国不動産関連株式が比較的大きなマイナスとなりました。(寄与度は米ドルベース)。

インフレヘッジ・ポートフォリオの参照指数である輸入物価指数は前月比-1.0%となっています。

1月に入ってからリアロケーションを行い、金の比率を下げて米国物価連動債の比率を上げるなどの比率調整を行いました。

累積収益率

※ 上記の各機能ポートフォリオのパフォーマンスおよび運用状況に係るコメントは、当月1ヶ月間を通じた弊社モデルポートフォリオに対するものです。お客様のポートフォリオにおける各機能ポートフォリオ部分は、モデルポートフォリオに基づき運用されます。モデルポートフォリオのパフォーマンスは、運用報酬控除前、税金・取引手数料控除前で計算されています。THEOのお客様のポートフォリオのパフォーマンスは、運用報酬控除後、取引手数料は無料で計算されます。また、月中の入出金や資産残高によっても、そのポートフォリオはモデルポートフォリオとは異なりますので、その運用結果は同一とはなりません。その旨ご留意ください。

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THEOの運用については、「THEOの仕組み」をご覧ください。
運用方針、運用モデルについて、詳しくは「THEOホワイトペーパー」をご参照ください。

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